ヨーロッパから始まる日本近世史

さあ、今日から時代は近世、戦乱の世、戦国時代の話に入って行きます。

と、その前に今日はヨーロッパの話をしたいと思います。

大いに関係があります。
そしていつも言っているように、日本史を学ぶ上では世界史的目線で物事を見ていくことが大切です。

その通りです。
戦国時代に日本に伝わり、日本の文化や戦争に大きな変化をもたらしたものがあります。

そうです。そしてもうひとつは「キリスト教」です。

この時代は諸外国の動き、特にヨーロッパの動きを抑えるとよく理解出来るようになりますよ。

大航海時代による新たな航路。
古代ローマとギリシャ文化の復興を目指すルネサンス。
腐敗したローマ・カトリック教会から正しき信仰を取り戻そうとする宗教改革。
そこに日本がどのような形で介入して行くのか。さあ見て行きましょう！

まず羅針盤(らしんばん)と帆船(はんせん)です。
これらがなければ新たな航路や新天地発見には至らなかったでしょう。

帆船（はんせん）ではガレオン船が有名ですね。
帆に風を受けて大海原に旅立ちます。
陸が見えなくても羅針盤があるので正確な進路を保てます。

こうしてポルトガルは新航路を発見し、世界に先駆け航海による貿易権を手に入れました。

その後、イタリア商人のコロンブスがスペイン国王に持ちかけ、インドへの航路開発を願い出ます。

ところがです。彼の航路は全く真逆のものでした。
アフリカ南端を回らず、スペインから西へ向けてインドへ向かう航路を主張したのです。

実はこの当時アメリカ大陸の存在は未確認でした。
さらに言えば「地球球体説」が確証されていない時代でした。

「地球球体説」は紀元前からあった話ですが、確証はありませんでした。
確証がないのに、反対側からインドへ行こうとするコロンブスは当時としては危険な人物だったと思います。

地球の果てには大きな滝があるとされていた時代ですから、まっさかさまに落ちていったでしょうね。

結局、コロンブスはアメリカ大陸の西インド諸島に到着しました。
しかし、本人はここをインドだと思いこんだまま、亡くなります。

大航海時代によって新たな航路が生み出されたことは、以後、日本の歴史にも大きく関与してきます。

ここから先、各国が互いに干渉しあう時代が始まって行きます。
それは文明の発展でもあり、世界規模の戦争への序章でもあるのです。