中学歴史定期テスト対策

室町時代の暮らし

室町時代の暮らし

奈良
中学歴史定期テスト対策の第15回目です。
教科書は82P~83Pです。

定期テスト第15回目は産業の発達と民衆の生活です。
室町時代はどのように社会生活が成り立っていたのかを理解しましょう。

大きなポイントは2つです。
1、東アジアとの交流が増え、国内が大いに賑わったこと。
2、商業、農業を営む者たちの間で、団体化が始まったこと。

この2点のポイントをしっかりおさえて学んでいきましょう。

農業の進歩

奈良
室町時代も南北朝の動乱が終わったころから農業の収穫が増えました。
二毛作(にもうさく)の広がり、かんがい用の水車、牛馬の糞(ふん)や堆肥(たいひ)の肥料が使われるようになったためです。

二毛作(にもうさく)
同じ田畑で米と麦を交互に作る技術です。

かんがい用の水車
かんがいとは、人工的に農地に水を供給することです。
水車を使い、効率的に農地に水を供給できるようになりました。

これらに加え、牛馬や堆肥の肥料が使われるようになり、農地の収穫が増えました。

奈良
さらにこの頃の地球は寒冷期にあたり、日本は全国的にききんに襲われていました。
発達した農業、そして危機的なききんにより村の結びつきが強くなりました。
こうして始まったのが村の自治です。

従来の農業は、個人が農地を耕し、領主に年貢を納めるやり方でした。
しかし、このやり方では、病気をしたりケガをしたりすれば納める年貢も払えなくなってしまいます。
そこで始まったのが村の自治です。

これまでバラバラに行われていた農業を、村ごとにまとまり行うようになったのです。
手段で行えば作業効率も増え、誰かの不足分を皆で補うことも出来ます。

この村ごとのまとまりを惣(そう)と呼びます。

やまと
そうなんだ。
やよい
・・・・・
やまと
みんなでやれば楽しそうだね。
やよい
お互い助け合えるし、体が弱い人にとってはありがたいですね。
奈良
その代わり、村のおきてが定められ、守れないものは罰せられました。

村のおきては厳しいものでした。
皆で使用する農業用水の建設や管理、森林の利用や管理などについて、細かくルールを定められたのです。
さらに、寄合(よりあい)と呼ばれる村の会合に参加しなかった者への罰金なども定められています。

土一揆(どいっき)

奈良
村に団結が出てくると、農民たちは集団で領主や大名に抵抗するようになります。
時には手に武器を取り、抵抗しました。
これらの行為を土一揆(どいっき)と言います。

土一揆と似た言葉に百姓一揆(ひゃくしょういっき)があります。
土一揆は室町時代百姓一揆は江戸時代のものです。
いずれも年貢の軽減を訴えている点では同じですが、時代によって呼ばれ方が違うので注意です。

なぜこのように呼び方が違うのか。
それは同じ農民でも室町時代と江戸時代では呼ばれ方の違いがあるからです。
室町時代では農民は土民(どみん)、江戸時代では農民は百姓(ひゃくしょう)と呼ばれました。

奈良
土一揆と百姓一揆はよくひっかけ問題で出されますよ。
やまと
う~ん。よく整理しておこう。

室町時代の商業

奈良
室町時代は商業が発展し、町もにぎわった時代です。
きっかけは宋銭(そうせん)明銭(みんせん)が広く使用されたからです。

経済の発展にお金は欠かせません。
お金が広く使われるようになり、誰でも気軽に好きな物を購入できるようになったのです。
そのため定期市(ていきいち)も広い範囲で行われるようになり、回数も多くなりました。

やよい
庶民も定期市を楽しめるようになったんですね。
奈良
鎌倉時代にも定期市は開かれましたが、かなり限定された地域のみでした。
やまと
やっぱり楽しいことがないとね!
奈良
お金が広く使われるようになると、物流も多くなります。
馬借(ばしゃく)問(とい)

交通が発達したところでは、馬借(ばしゃく)が活動しました。
馬を使い、年貢米などの物資を運びました。

運送業者を兼ねた倉庫業者も活動しました。
これを問(とい)と言います。

奈良
商業が発展してくると同時に、各地に都市が発達します。
都市が発達すれば、商売をする人も増えていきます。
やよい
より多くの人が集まる都市を目指して、商売を行う人達が集まるんですね。
奈良
そういった都市では座(ざ)が発達しました。
座(ざ)

座(ざ)は同業者の集まりです。

例えばあなたが野菜を売りたいと思っても、八百屋の座(ざ)に入らなければ売ることができません。
あなたが新鮮で安い野菜を持っていると、元々いた八百屋の野菜が売れなくなるからです。

八百屋たちはこうして自分たちの営業を独占し、守るのです。
実際には、八百屋たちは武士や貴族、寺社にお金を納めて守ってもらいます。

これが座(ざ)の仕組みです。

奈良
いかがでしょう?室町時代の社会の仕組みは集団です。
農村で言う惣(そう)、商業で言う座(ざ)をしっかり覚えておきましょう。

商業、農業の団体化
惣(そう)と座(ざ)
宋銭(そうせん)と明銭(みんせん)
二毛作(にもうさく)と土一揆

よく整理しておきましょう。