中学歴史「二度の世界大戦と日本」徹底攻略! - 中学生のための、よくわかる歴史
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中学歴史「二度の世界大戦と日本」徹底攻略!

yamamira
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中学歴史教科書(東京書籍)の第6章は「二度の世界大戦と日本」です。

近代化を果たし、欧米列強の仲間入りを果たした日本。

日清日露戦争に勝利し、歓喜に沸く日本列島。

しかし、急激に力をつけすぎた日本は、欧米諸国から次第に警戒され始めます。

特にロシア

ロシアと日本の関係は、今後特に注目です。

日清戦争から第一次世界大戦までは戦勝国である続けた日本。

しかし、小さな島国では国力が乏しく、海外の植民地を頼りにせざるを得なかった日本は満州を支配します。

日本の栄光と衰退、そして敗北。

第6章のポイントを握るのはロシアです。

日本の栄光と敗北まで。行ってみましょう第6章の概要です!

大国ロシアの動向

冒頭でも話した通り、第6章のカギを握るのはロシアです。
ロシアの動きをまず追ってみます。

ロシアは満州に進出したい!

ロシアの南下政策という言葉があります。
読んで字のごとく、ロシアの南側へ支配地を広げていく政策です。

ロシアが南へ下ると清と衝突します。
しかし、ここでロシアが一番欲しいのは朝鮮と清の境目付近満州(まんしゅう)です。

特に遼東(リヤオトン)半島の大連(だいれん)旅順(りょじゅん)の2つの港をロシアは手に入れたかったのです。

ロシアは国土は広いですが、年中自由に使用できる港がありませんでした。

高緯度に位置するため、冬の寒さは厳しく大半の港が凍り付いてしまうからです。

帝国主義政策を掲げるロシアにとって、凍らない港(不凍港)を手に入れることは最重要課題でした。

その港こそ満州遼東半島の大連旅順だったのです。

ところが日清戦争で日本が勝利したことにより、旅順、大連は日本が獲得してしまった。

あ!それでロシアはフランスとドイツを味方につけて三国干渉を行ったんでしたね!

それで日本はしぶしぶ遼東半島を清に返したんだな。

しかし、ロシアはその後、清国内の義和団事件のどさくさに紛れて満州に駐留してしまった。

それで日露戦争が始まったんでしたね。

ロシアの方針変換

日露戦争に敗北したロシアは、満州への進出は諦め方針変更します。
バルカン方面への進出を開始します。

ロシアは黒海経由で地中海への進出を狙いました。

やはり海なのか。

そうなるとそちら方面でもどこかの国ともめそうですね。

こうして起きたのがサラエボ事件です。

第一次世界大戦の開戦

サラエボ事件

バルカン方面は当時オスマン帝国が支配していました。
しかしオスマン帝国の衰退と共に、スラヴ民族の独立運動が活発化していきました。

バルカン方面への進出を試みていたロシアにとって、同じ民族であるスラヴ民族の独立運動は好機でした。

スラヴ民族の独立支援を名目に、ロシアはバルカン方面へ進出します。

1914年、事件は起きました。

オーストリアの皇太子夫妻がサラエボでスラヴ系セルビア人に暗殺されたのです。

オーストリアがサラエボに宣戦すると、スラヴ民族を支援するロシアを始め、各国が参戦しました。

これがサラエボ事件と呼ばれ、第一次世界大戦の引き金になった事件です。

第一次世界大戦は日英同盟を理由に日本も参戦しました。
戦争は4年余り続き、戦地のヨーロッパ市街は大打撃を受けました。

ロシア革命

歴史上初の社会主義革命

帝国主義政策を進めるロシア帝国内では、戦争反対や資本主義に対する不満から社会主義運動が活発化していきました。

当時、資本主義社会が急激に成長し、多くの労働者が生まれました。

しかし、労働者達の生活は非常に苦しく、資本家や資本主義政策そのものに対する不満が高まっていました。

「労働者のための社会を築こう」

それが社会主義思想です。

世界中の労働者達は、社会主義思想に陶酔していきました。

ロシア帝国内で戦争反対や労働条件改善が叫ばれる中、皇帝に対する革命が勃発。

社会主義者レーニン指導の下、革命は成功を収めます。

これがロシア革命です。

1922年に、ロシアは社会主義の近隣諸国と共にソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)を結成しました。

いろいろとロシアは忙しそうだね。

日露戦争に日本が勝利できたのも、ロシア革命の影響は少なからずあったようです。

国内で戦争反対の革命が起きていたら、なかなか戦争に集中できませんもんね。

孤立する日本

第一次世界大戦は連合国側の勝利に終わりました。

ベルサイユ条約

第一次世界大戦後、ベルサイユ条約が締結されました。
この条約、実は敗戦国ドイツへの報復ともとれる内容でした。

ベルサイユ条約の結果、ドイツは海外の植民地を失い、領土を縮小され巨額の賠償金を課されました。

天文学的な数字の賠償金であったため、ドイツ経済は大混乱に陥りました。

ドイツ国民には失望、絶望しか残りませんでした。

アメリカのウィルソン大統領の提案で、世界平和と国際協調を目的とする国際連盟が発足しました。

日本は常任理事国に任命されました。

世界大恐慌の発生

第一次世界大戦の復興はアメリカ企業が中心に行われました。
ヨーロッパが主戦場であったため、各地の被害状況が大きく、アメリカに頼らざるを得なかったのです。

ヨーロッパの復興のため、アメリカは空前の好景気を迎えました。
モノを作れば売れるため、どんどん景気がよくなります。

しかし、ヨーロッパの復興が進んでいくと、モノが売れなくなり過剰生産のシワヨセはアメリカ経済を直撃しました。

一気に株価が暴落し、金融恐慌が始まったのです。

そのあおりは瞬く間に世界中に飛び火していきました。

アメリカはニューディール政策、イギリス、フランスはブロック経済政策を行い恐慌に対処しました。

世界恐慌については、以下の記事で詳しく説明しています。

世界恐慌が戦争を引き起こす理由(前編) 世界恐慌が戦争を引き起こす理由(前編) 1929年、突如アメリカから始まった世界恐慌。ここではなぜアメリカで始まった経済混乱が世...
世界恐慌が戦争を引き起こす理由(後編) 世界恐慌の広がり アメリカから始まった世界恐慌は、瞬く間に世界中へ飛び火しました。例外なく日本へもやってきます。 世界恐慌...

ファシズムの台頭

アメリカやイギリス、フランスは自国の力で世界恐慌に対処できました。
しかし、問題は自国で解決できない国です。
ドイツ、イタリア、日本などがそれに当たります。

イギリス、フランスなどは文字通りブロック経済政策をしているため、完全に経済をブロックしています。
自国と植民地以外とは経済活動を行わない(ブロック)ため、ドイツや日本などは経済活動対象から外されます。

ドイツ、イタリア、日本は経済的にも孤立し、恐慌を乗り越える力が奪われていきます。
この状況を打開するために、ドイツ、イタリア、日本は植民地獲得に乗り出すことになります。

イタリアではムッソリーニ全体主義思想を主張しました。
個人のような民主主義を捨て、民族や国家を重視する思想です。

全体主義?

言うなれば「自分のことよりも国家のことを考えよ」ということです。
国家の存亡の危機に、国家一丸になる必要があったのです。

自分のことは捨てておけということですか。

この全体主義思想をファシズムと呼びます。
ドイツもイタリアにならいファシズム化して行きました。

ベルサイユ条約でコテンパにやられたドイツ。

ヒトラーの登場です。
ヒトラーは失望感溢れるドイツ国民の心を捉え、一気にナチス党のトップに躍り出ます。

日本はどうしたのですか?

満州を占拠し、満州国を建国します。
国際連盟に返還を要求されると、連盟を脱退してしまいました。

な、なんと!?

日本は一気に国際的に孤立していきます。
歩み寄ったすえが、似た者同士のドイツ、イタリアだったのです。

第二次世界大戦の開戦

ドイツがポーランドへ侵入し、第二次世界大戦が始まります。
呼応するようにイタリアや日本も各地で戦闘を開始します。

太平洋戦争

第二次世界大戦の中でも、日本やアメリカが展開した太平洋を主戦場とした戦いを太平洋戦争と言います。

日本はアメリカのハワイ島真珠湾を攻撃し、ついにアメリカとの戦闘に踏み切ってしまいました(パールハーバー攻撃)

初戦は勝利を飾った日本も、結局国力の差には敵わず、次第にアメリカに追い込まれていきます。

徐々に制海権を奪われ、とうとう沖縄島の戦いにまで発展します。

東京大空襲も行われました。

若者たちがカミカゼ特攻隊として敵機に体当たりし、命を落としていきました。

イタリアは早々に降伏、ドイツはヒトラーが自殺。

「もはや成すすべなし」

日本の孤軍奮闘が続きました。

しかし、1945年8月6日広島原爆、9日には長崎原爆の被害を受け、とうとう15日に天皇陛下の玉音(ぎょくおん)放送をもって、ポツダム宣言受諾を日本国民に知らせました。

事実上、日本の敗戦が決定しました。

8月8日にはソ連が日ソ不可侵条約を破棄し、満州や朝鮮に侵攻しました。
第6章はロシア中心に考えてくださいと言った意味がおわかりでしょうか?

満州が欲しくて三国干渉から日露戦争。
方針変換してバルカン半島に侵入第一次世界大戦。

最後はやはり満州へ。
ロシアに始まりロシアに終わったような章でしたね。

ロシアの侵攻で命からがら満州から撤退してきた日本人がたくさんいました。
私の亡き祖父母もそうです。

そんなことがあったんだ。

幼すぎた子供は、逃亡に間に合わず、現地の人々に託されたそうです。
その子達が大人になってから、残留孤児として日本の故郷に戻れた人もいます。
しかし、実の親と一生会えなかった人達もいました。

第6章のポイントです。
ロシアを中心に覚えると、話がスムーズになります。
1 ロシアは満州への進出を狙っていた。
2 ロシアは日露戦争に敗北したため、バルカン半島への侵攻へと方針変換をした。
3 バルカン半島でのスラヴ民族によるサラエボ事件で第一次世界大戦が始まった。
4 ロシアでは社会主義革命(ロシア革命)が起こる。
5 ベルサイユ条約では、敗戦国のドイツに非常なまでの制裁が与えられる。
6 第一次世界大戦の影響でアメリカは好景気、そして一転世界恐慌へ。
7 ドイツ、イタリア、日本は植民地獲得に乗り出す。
8 第二次世界大戦が始まる。ドイツ、イタリア、日本の敗戦。

以上の流れを意識しながら、定期テスト対策第47回目~53回目を確認してください。

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歴史大好き
歴史が好きすぎて日々の仕事よりもブログの更新ばかり考えています。現在世界で起こっている出来事は、すべて過去の遺物です。良くも悪くもその遺物の中で私たちは生きています。歴史を1本の線で捉えることができたとき、私たちは今何をすべきかが見えてきます。中学生の皆さん、歴史を勉強だと思わずに味わい尽くしましょう。その一助となるためにこのサイトを立ち上げました。ひとりひとりの思いが集まれば、世界は必ず変わります。みんなが安心して暮らせる世界を作っていきましょう。 管理人 ならぼん 身分 しがないサラリーマン 大好きなキャラ 野原ひろし 中学教員免許保持者
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